運動会の結果3
歩く虚言癖にバトンが渡った瞬間、このビックマウス男め『今日のお前は歩く虚言癖じゃない走る虚言癖じゃー!自信たっぷりだったお前の実力を見せてみろ!そして今日で虚言癖を卒業じゃー!いったれー!』と心の中で叫んだ。
そして虚言癖は走り出したのだが・・・
5歩目くらいで、足がもつれていたのが確認できた。
7歩目にはおっとっとってなっていて、9歩目には、彼は空中に浮いていてスーパーマンのポーズをとっていた。
およそ0.3秒後には、地面に伏せていた💦
一部始終見ていたが、その光景がもの凄くスローモーションに感じた。
『何がボスにバトンが渡る時には既にブッチギリの1位ですよだ⁉︎ そもそも他の選手と競り合った末のスーパーマンダイブならまだ分かるが悠々と一人で走り出して、一人でスーパーマンてどうなっとんじゃ!』と叫ぶ気力すら俺は無かった。
こうなったら、どのように面白くゴールしてやろうとしか考えていなかった。
しかし、更にダントツの最下位となっても、3走者目にバトンは渡っていて、しかも3走者目の自称柔道黒帯ポッチリメガネ君が、なんと・・・懸命に走っているではないか💦
予選突破の条件、2位以内に入るのはもう無理なのに・・・。
そう思いながら彼の懸命な走りを見ていたら、二つの意味で泣けてきた。
一つは、いかなる時も一生懸命に何か行う人は感動するという事。
もう一つはそんなに懸命な姿を見せられたら、俺が面白さを求めて完走することができないじゃないか‼︎という事。
どちらかと言うと、後者の理由で泣いた(T_T)
続く